家族を失い、天涯孤独で身を寄せ合う「まこ」と「嵯峨」。 お互いしか癒せない淋しさを抱えた、ふたりの恋のかたちとは――。 それぞれの母親を自殺によって相次いで失った「まこ」と「嵯峨」。 二家族が共同生活をしていたアリゾナから日本に帰国して、まこは学校へ通い、 嵯峨はパンを作りながら、お互いの存在だけを支えに暮らしはじめる。 ヒッピーだった母親たちと、失われた美しい暮らし。まこは、住んでいた土地の イメージや死をめぐる悪夢に夜ごとさいなまれる。しかし、日常生活やさまざまな人との 対話を通じて、ふたりはゆっくりゆっくり、死と孤独の淵から抜け出す光を見つけていく――。